スノーランブラー開発秘話の最近のブログ記事

前回の⑦で、スノーランブラーの滑走面 ↓ を見た方は少々驚いたと思いますが…

ギザギザ.jpg

この形状のおかげで、

 『上り斜面を登れ、平地は滑らせながら歩け、下り斜面は適度に制動がかかる。』

思い描いていた性能にかなり近づきました。

山歩き専用スキーです。

 

登りに関しては「雪質を問わない」と言えるほど良く登ってくれます。

下りは関しては、雪質によって制動具合は変わりますが、

⑦の前半で紹介した逆さウロコのもつ欠点であった、

“ノッキング”(滑ったり滑らなかったりが細かく繰り返えすこと)が無くなりました。

スムーズに制動してくれます。

 

基本的にターンすることを考えて作っていませんが、

慣れるとパラレルやテレマークでのターンも楽しめます。

なかなかいけます!『スノーランブラー』

 

そして、もうひとつ面白いアイデアが浮かびました…。

 

つづく…

へば!

by ゆう

 

“すべらないスキー”が“滑らなくなる”逆さウロコというのがこれです。

ウロコ.jpg

右側がスキーのトップ(前)だとします。

すると、画面の右下のウロコが、上り斜面を登る時に効くウロコの方向です。

そして左上のウロコが、下り斜面を滑る時にブレーキの掛るウロコの方向です。

このウロコの数と場所によって登る能力と制動能力が決まります。

…で、これのバランスがまた難しいのです。

これを、何度も作っては(私ではなくブルーモリスさんですが…)滑り(私です)、

作っては滑りを繰り返し、

そして、ついに完成した滑走面は、めでたく「実用新案」を取りました! 

バンザ~イ!!

 

 …が、春の八甲田でテストを繰り返して完成したこのウロコは、

秋が過ぎ冬になって、早速、山に入ってみると、

なんと、積もったばかりの新雪には効き目の悪いことが発覚したのです。 (沈

恐るべし!パウダースノー!!!

そして、そこからまた悩みに悩む長い道のりが始まりました。

つづく … 

 

いやいや!

今日は営業のため、その後の結果を先にお見せしましょう!

そこで、真夜中にふと目が覚めて思いついたグッドアイデアがこれです! 1・2・3!

(ブルーモリスの担当 S さんは、このアイデアを聞いた瞬間、頭を抱えましたが…)

これ、スキーを一度でも乗ったことがある方なら、きっと乗ってみたくなるでしょう?

すごいですよ~!!

 『百聞は一見に如かず、百見は一体験に如かず』

ぜひ体験ツアー「スノーランブリング」にお申込み下さい。

ギザギザ.jpg

本当、おもしろいですよ!

お待ちしておりま~す。

(…って、いったいあの“逆さウロコ”は何だったんだ…)

へば!

by ゆう

ここで、もう一度“すべらないスキー”のおさらいデス。

求める性能は、

①上り斜面を、後ろにずり落ちないで登れること。

②下り斜面は、適度にブレーキがかかり、ゆっくり滑れること。

③スキー靴仕様ではなく、スノーブーツや長靴などに装着できること。

…でもって、その解決策は、

①について:現存するシール(山スキーで滑走面に貼って使う毛状のもの)や

        ウロコ(滑走面を削って斜面が引っかかるようにするもの)を使う。

②について:ウロコを逆さまに細工して『適度な制動力』を持たせる。

③について:既製品を使用する。

という方針で出来上がった試作第1号は、

シールは貼らずにウロコだけを使ったもので、

残雪の八甲田睡蓮沼附近でテスト滑走が行われました。

そして、その結果は…

「あれ?普通に滑ってるような気がする?」

でした。

それは、そうです。

スキーの滑走面にウロコを逆さまに付けて、速度を落とそうなどと

今まで誰も考えたことがないので、

 『適度な制動力』のためのウロコの形状、数、深さなどのデーターはありません。

試作第1号は、たたき台の役割です。 

遠慮がちに付けた逆さウロコの効果はまだまだでした。

そしてそこから、試行錯誤の旅が始まりました。

つづく

へば!

by ゆう

 

 

かくして『スノーランブラー』の開発が始まった訳ですが、

開発途中にいろいろと頭をめぐらしてみると、

“滑らない(ゆっくり滑る)スキー”というのは、

なかなか面白い代物だというのが分かってきました。

 

 ・初心者がスキーに対して恐怖心を持つのはスキーが“滑る”からで、

  滑らなければ(後ろには滑らず、前にはゆっくり滑る)、

  初心者でも楽しめる筈。

 ・スノーシューだと、始めから終わりまで全て歩かなければいけないが、

  『スノーランブラー』なら、平地でも滑らせながら進めるし、下りもゆっくり

  滑れる。運動的に飽ずに楽しめるし効率的に移動できる筈。

 ・深雪時、スノーシューではそれなりに足を持ち上げて前進しなければならず、

  時には“花魁(おいらん)歩きを強いられるので、ラッセルがかなり疲れるが、 

  『スノーランブラー』は板を前に滑らせればトップが雪面に出てくれて、

  スノーシューに比べあまり疲れない筈。

  ………

冬シーズンの間、㈱ブルーモリスの担当者と何度か打合せをしながら

“滑らない”ためのアイデア(滑走時に適度に制動が掛るアイデア)

に頭を悩ませました。

そして、

最初の試作品が出来てきたのは、八甲田の春スキーシーズンの頃でした。

つづく…

へば!

by ゆう

 

 

 

「創業以来私たちは、何十年もいかに滑るスキーを作るかを研究してきました…。

で、ここにきて“滑らないスキー”を作ってくれと…」

青森県平内町にあるスキーメーカーの老舗㈱ブリーモーリスの応接室で、

応対していただいた専務さんが、わたしの話を聞いた後

笑いながらそう言いました。

そしてすぐに、

「いや面白いと思います、そういう発想がこれからは必要です。

冬の森を楽しむ新しいジャンルも生まれるかもしれません。

是非一緒に開発しましょう!」

2008年10月8日、“滑らないスキー”の開発が始まりました。

つづく

へば!

                                by ゆう

 

「テレマークスキーでは、あっという間に斜面を降りてしまい景色が楽しめない。

「スノーシューでは、パフパフの新雪を滑べる浮遊感が味わえない。」

そのジレンマの中で生まれたのが

『スピードが出ないスキー』 → 『滑らないスキー』

という発想でした。

 

“繋がるところが道”という言葉があります。

『滑らないスキー』という発想の中で思い浮かんだのは、

現在、日本に2社しかないスキーメーカーのひとつが

青森県平内町あることでした。

『株式会社ブルーモリス』 

国内外のブランドのスキー、スノーボードを多数つくっている老舗です。

“繋がるところが道”

早速メールをしました。

…… すべらないスキーをつくってください ……

つづく

へば!

by ゆう

 

 

 

「スノーシュー」というのをご存知でしょうか?

「洋風かんじき」とも言ったりします。

雪の上をあまり沈むことなく歩ける道具で

最近、雪の森の散策や、スノーボードの自力登攀用に人気が出ています。

スノーシュー.jpg

私はテレマークスキーをするようになって、

しばらくしてからスノーシューで山に入る機会がありました。

足にスノーシューを着けた瞬間 『お~これならどこでも歩けそうだ!』

と実感したのを覚えています。

そして、軽快に山に入り、深く沈むことなく歩ける楽しさに浸っていました。

当然、急斜面の下りも滑らないのでスピードへの恐怖感は皆無です。

『やった~!快適だ~!』

でも、それは最初のうちだけでした…。

フカフカの新雪が積もった下り斜面をいくつか過ごすうちに

私の心に湧いて出てきたのは、

『あ~この雲のようなフカフカの新雪をなんで滑り降れないんだ~!』

でした。

つづく…

へば!

                                    by ゆう

 

テレマークスキーというものをご存知でしょうか?

乱暴に言うと、スキー場のゲレンデを滑っている一般的なスキーの、

踵を自由に上がるようにしたスキーです。

なぜわざわざ踵を上がるようにしたかというと、

山の中を歩き安くするためです。

整備されたゲレンデではなく、

自然のままの雪山を、登ったり、滑ったりして自由に楽しむために、

スキーが発明された頃のスタイルを、敢えて復活させたものです。

上りは、滑走面に、“シール”という後ろに滑らないテープ状の物を

貼り付けて登るので快適に登れます。

下りは、それを剥がして誰も滑っていない斜面を自由に滑って楽しみます。

まるで山ひとつを貸切っている感覚に浸れ、満足度も十分です。

こんなスキーをわたしは、10年以上前から楽しんでいました。

テレマーク.jpg

……が、

実はわたしには、ひとつの不満がありました。

2時間もかけて登った山も、滑り出すとあっという間に終わってしまうことです。

かなり緩やかな斜面でも、滑りだすとけっこうスピードが出るので、

途中の美しいブナの木も、動物の足跡も、あっという間に視界から消えていきます。

 

「あ~スピードが出ずに、のんびり滑れるスキーがあったらなぁ~」

 

つづく…

へば!

                                   by ゆう

みなさま、新しいブログページにようこそ!

新しくなったブログページの私の担当日には、

しばらくの間、スノーランブラーの開発秘話(?)をお話ししたいと思います。

ノースビレッジが日本で(世界で?)初めて考えた

“滑らない?スキー” 『スノーランブラー』。

(正確に言うと “ゆっくりと滑ってくれるスキー” です。)

なぜこんな物を考えたのか、

次回、私の担当の時からスタートです

お楽しみに。

へば!  よいお年を!

                                by ゆう

North VIllage Plus

ガイドスタッフがお届けする、
奥入瀬・蔦ノ森散策日誌。

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